1泊4日の強行軍
土曜日の朝スタートして、制限時間30時間のレース。前日の金曜日に現地入りして、月曜日に帰るつもりで、エアも宿も取ってあったのだが・・・金曜日と月曜日に仕事が入ってしまった。仕事をブッチするか、レースを諦めるか、いろいろ考えたが、エアは幸いなことに比較的安い手数料で便を変更できるチケットだったし、金曜夜行便で現地入りして、日曜夜行便で帰ってくれば、十分間に合うことが分かったので、エアと宿を変更。宿は、レース後にゆっくり眠るためにレイトチェックアウトとした。
ウェア
世界的な大寒波がやって来ることが予報されていて、運営側からも警告のメールが送られてくるほどだった。昨年は、夜はさすがに冷え込んだものの、昼間はTシャツで十分なくらい暑かったのだが、まったく参考にならない。
「雨が降り、気温は0度前後まで下がる」状況を、最悪のレベルとして想定した。
頭
いつもかぶっている普通のキャップタイプに加えて、内側に薄いフリース生地が貼ってあるビーニー帽をバックパックに入れることにした。これは、夜寒くなってきてから役に立った。
上半身
裏起毛の長袖SKINS -- これは、レース初投入なのだが、かなり暖かて重宝した。
半袖Tシャツ
パタゴニア キャプリーン3
バーサライト
スタート直前は風がかなり強くて寒くてたまらず、全て着ていたほどなのだが、すぐに風は弱くなり、身体も温まってきてからは、1枚ずつ脱いでいった。
昼間、もっとも暖かかった時間帯では、長袖SKINS+半袖Tシャツのみ。
下半身
CW-Xのみ。
バックパックの中にバーサライト。日没後はこれを履いた。
その他、首の保温のためのバフを、バックパックに入れた。
装備
このレースは、エイドがほぼ10kmおきにあり、食べ物も充実しているので、補給食はほとんど持たなくてもいい。レギュレーション上、エナジーバーorジェル2個を持たなくてはならないことになっていて、2個だけ持ったが、1個しか消費しなかった。
52km地点のCP5 企嶺下 に、ドロップバッグを置くことが出来る。
ここに、モンベルのカーボントレッキングポールを置いておいた。
ここに、モンベルのカーボントレッキングポールを置いておいた。
靴は、ノースフェイス ダブルトラックとした。交換は無し。
スタート地点の北潭涌(Pak Tam Chung)
とにかく寒い。
風が吹き荒れていて木々の枝が軋む。
みんな、暖かそうなかっこうをしている。
走り始める頃には、風はやんだ。
天気はどんよりした曇り空で、晴れ間がのぞくことはレースを通じて一度もなかったが、走ればそれなりに暖かい。
とくに、林間コースの中では無風なので、汗が出てきて、1枚ずつ脱いで、バックパックにしまう。
写真は、唯一、渋滞した箇所。
スタートしてすぐ、林道からトレイルに入るところ。
参加者数がそれほど多いわけではなく、選手の走力も適度にバラけているので、ここ以外はまったく渋滞無し。
晴れれば気持ちいい砂浜なんだけどね。
去年は、香港にこんなに気持ちの良さそうな砂浜があるんだ!とびっくりしたものだが、今年はどんよりした曇り空だし、二度目なので新鮮味もない。
応援のボラの人たちは皆フレンドリーで、僕が日本人だとわかると、
「ガンバッテー!」
と日本語で声援を送ってくれる人もいる。
エイドのカップラーメン。
カップラーメンは、ほとんどのエイドに置いてあったが、銘柄は一種類、出前一丁のみ。
だんだん味に飽きてきて、受け付けなくなってくる。
他の銘柄のラーメンも欲しかったな。
結局、4個食べた。
トレイルさくさく。
前半は、このようなトレイルは少なく、コンクリ舗装がの遊歩道が多い。
トレッキングポールは要らない。
ここでモンベルのトレッキングポールを装着。
道具を入れ替える。
去年よりちょっとタイムいいかな?
この辺りまでは心配していた眠気はまったくなし。
CP5を出発。
だんだん暗くなってきて、ヘッドランプを頭と腰と、2個装着。
写真だと明るく写っているけど、実際にはほとんど足元は見えないくらいの暗さ。
風も冷たい。
ちょっとスネが痛い。
今さらシンスプリントか?
このスネの痛みは、レース最後まで続いた。まあ、痛いだけなので、我慢して走ったけど。
舗装路に。
こういう単調な下りが眠くなるんだよね。
今回はなぜか大丈夫だった。
香港の高層ビル群の夜景。
去年はこの辺でガスっていたのだけど、今年は綺麗に夜景が見えた。
CP8 城門水塘(Shing Mun Dam)
地元の学校のボーイスカウト団らしい?ノリノリのダンスミュージックで踊りながら暖かいお茶やスープをサーブしてくれた。
しかし、トマトソースのパスタは、べちゃべちゃでまずい!
カップラーメンの方がましだよ。(ごめん)
公衆トイレの近くで佇む猿。
野猿が多く、人を襲うらしい。注意を呼びかける看板をそこかしこで見かける。
このトイレで用を足す時に、リュックやストックをベンチに置きっぱなしにしたままにしてしまったのだが、ちょっと危なかったな。
CP9 鉛礦坳(Lead Min Pass)
ここが最後のエイドだ。
ここから、大きな山を越える。と言っても、せいぜい標高は1,000m未満だけど。去年は、風が強くてすごく寒かった。
あるものを全て着込み、キャップをしまってビーニー帽へ。
フィニッシュまであと10kmだ。
気合いを入れ直す。
振り返ると、山を走る選手たちの明かりが点々と見える。
だんだん気温が下がり、寒くなってくる。
ガタガタ震えるほど。
足も疲れてきているので、ペースは落ち、上りはほとんど歩きなので、身体を温めることはできない。
パラパラと降り始めた雨は、だんだんしとしととした、本格的な雨になってくる。
やれやれ。
気温も段々下がってくる。
ライトに白い影が映るが、水滴なのかミゾレなのか・・・あまり考えないことにする。
コース脇で小用を足し、グローブをはめてストックを握ると、なんかシャリシャリする。
よく見たら、身体中の雨滴が凍っていた。
ひえー。
およそ標高1,000m、このレース最大のピークの大帽山(Tai Mo Shan)を越えた。
かなり寒い。
寒くて、そのおかげで全然眠気がやってこない。
山の上に、大量のテントが張ってある。
若者が浮かれ騒いでる。
なんだこれ?
後でネットニュースを見たら、香港で半世紀ぶりの大寒波に興奮して、人生初の霜を見たいと登ってきた人たちだったらしい。100人近くが低体温症で救助されたとのこと。
路面が凍っているのに、ロードバイクやマウンテンバイクを押しながら登ってくるおバカもいた。
動画を見ると、消防隊もつるつる滑って転んでいた。
下りはクルマも走れる幅の舗装路だが、部分的に既に凍結し始めていて、つるつる滑る。
慎重にゆっくり下る。
おかげで眠気は完全に吹き飛んだ。
とにかく寒い。
ガチガチに寒い。
なんとかフィニッシュ。
タイムは去年より30分ほど早かった。
霜を見に登ってくる浮かれた人たちと、救助する救急車で大渋滞しており、シャトルバスがいつ来るか分からないらしい。
1kmくらい下ったところで幸いタクシーをひろって、宿へ。
香港の宿の空調は、暖房機能が付いていない。
寒さにガチガチ震えながら仮眠し、当日夜の夜行便で帰国。
2,3日は、背中から腰に掛けての寒気が抜けなかった。
スタート ~ 前半
スタート地点の北潭涌(Pak Tam Chung)
とにかく寒い。
風が吹き荒れていて木々の枝が軋む。
みんな、暖かそうなかっこうをしている。
走り始める頃には、風はやんだ。
天気はどんよりした曇り空で、晴れ間がのぞくことはレースを通じて一度もなかったが、走ればそれなりに暖かい。
とくに、林間コースの中では無風なので、汗が出てきて、1枚ずつ脱いで、バックパックにしまう。
写真は、唯一、渋滞した箇所。
スタートしてすぐ、林道からトレイルに入るところ。
参加者数がそれほど多いわけではなく、選手の走力も適度にバラけているので、ここ以外はまったく渋滞無し。
晴れれば気持ちいい砂浜なんだけどね。
去年は、香港にこんなに気持ちの良さそうな砂浜があるんだ!とびっくりしたものだが、今年はどんよりした曇り空だし、二度目なので新鮮味もない。
応援のボラの人たちは皆フレンドリーで、僕が日本人だとわかると、
「ガンバッテー!」
と日本語で声援を送ってくれる人もいる。
エイドのカップラーメン。
カップラーメンは、ほとんどのエイドに置いてあったが、銘柄は一種類、出前一丁のみ。
だんだん味に飽きてきて、受け付けなくなってくる。
他の銘柄のラーメンも欲しかったな。
結局、4個食べた。
トレイルさくさく。
前半は、このようなトレイルは少なく、コンクリ舗装がの遊歩道が多い。
トレッキングポールは要らない。
中間地点のデポ地 CP5 企嶺下(Kei Ling Ha) ~
ここでモンベルのトレッキングポールを装着。
道具を入れ替える。
去年よりちょっとタイムいいかな?
この辺りまでは心配していた眠気はまったくなし。
CP5を出発。
だんだん暗くなってきて、ヘッドランプを頭と腰と、2個装着。
写真だと明るく写っているけど、実際にはほとんど足元は見えないくらいの暗さ。
風も冷たい。
ちょっとスネが痛い。
今さらシンスプリントか?
このスネの痛みは、レース最後まで続いた。まあ、痛いだけなので、我慢して走ったけど。
舗装路に。
こういう単調な下りが眠くなるんだよね。
今回はなぜか大丈夫だった。
香港の高層ビル群の夜景。
去年はこの辺でガスっていたのだけど、今年は綺麗に夜景が見えた。
CP8 城門水塘(Shing Mun Dam)
地元の学校のボーイスカウト団らしい?ノリノリのダンスミュージックで踊りながら暖かいお茶やスープをサーブしてくれた。
しかし、トマトソースのパスタは、べちゃべちゃでまずい!
カップラーメンの方がましだよ。(ごめん)
公衆トイレの近くで佇む猿。
野猿が多く、人を襲うらしい。注意を呼びかける看板をそこかしこで見かける。
このトイレで用を足す時に、リュックやストックをベンチに置きっぱなしにしたままにしてしまったのだが、ちょっと危なかったな。
最後の山、そしてまさかのミゾレ
CP9 鉛礦坳(Lead Min Pass)
ここが最後のエイドだ。
ここから、大きな山を越える。と言っても、せいぜい標高は1,000m未満だけど。去年は、風が強くてすごく寒かった。
あるものを全て着込み、キャップをしまってビーニー帽へ。
フィニッシュまであと10kmだ。
気合いを入れ直す。
振り返ると、山を走る選手たちの明かりが点々と見える。
だんだん気温が下がり、寒くなってくる。
ガタガタ震えるほど。
足も疲れてきているので、ペースは落ち、上りはほとんど歩きなので、身体を温めることはできない。
パラパラと降り始めた雨は、だんだんしとしととした、本格的な雨になってくる。
やれやれ。
気温も段々下がってくる。
ライトに白い影が映るが、水滴なのかミゾレなのか・・・あまり考えないことにする。
コース脇で小用を足し、グローブをはめてストックを握ると、なんかシャリシャリする。
よく見たら、身体中の雨滴が凍っていた。
ひえー。
およそ標高1,000m、このレース最大のピークの大帽山(Tai Mo Shan)を越えた。
かなり寒い。
寒くて、そのおかげで全然眠気がやってこない。
山の上に、大量のテントが張ってある。
若者が浮かれ騒いでる。
なんだこれ?
後でネットニュースを見たら、香港で半世紀ぶりの大寒波に興奮して、人生初の霜を見たいと登ってきた人たちだったらしい。100人近くが低体温症で救助されたとのこと。
路面が凍っているのに、ロードバイクやマウンテンバイクを押しながら登ってくるおバカもいた。
動画を見ると、消防隊もつるつる滑って転んでいた。
下りはクルマも走れる幅の舗装路だが、部分的に既に凍結し始めていて、つるつる滑る。
慎重にゆっくり下る。
おかげで眠気は完全に吹き飛んだ。
とにかく寒い。
ガチガチに寒い。
なんとかフィニッシュ。
タイムは去年より30分ほど早かった。
霜を見に登ってくる浮かれた人たちと、救助する救急車で大渋滞しており、シャトルバスがいつ来るか分からないらしい。
1kmくらい下ったところで幸いタクシーをひろって、宿へ。
香港の宿の空調は、暖房機能が付いていない。
寒さにガチガチ震えながら仮眠し、当日夜の夜行便で帰国。
2,3日は、背中から腰に掛けての寒気が抜けなかった。