2018年8月21日火曜日

2018/7/26-27 谷川岳馬蹄形 時計回り縦走

谷川岳はだいぶ前に日帰りピストンで登ったことがあるが(かれこれ10年くらい経つだろうか)、馬蹄形縦走は初めてだ。

前から機会あれば登りたいと思っていた。
ふと思い立って、一泊二日、テン泊にて、左回りで縦走してきた。


万全のヒル対策

いろいろ調べてみると、この季節の谷川岳は、かなりヒルが出るそうだ。

今までは、丹沢や熊野古道などのヒルが出やすいとされている山域は、そもそも行先としては検討対象外として避けてきたのだが、今回は、すっかり谷川岳に行く気分になってしまっていたので、今さら、たかだかヒルごときのために行先を変更するのも癪に障る。

ヒル対策スプレーを靴、膝下に吹きまくることにした。


電車で土合へ

クルマで行っても良かったのだが、現地の駐車場事情、混雑具合がよく分からなかった上に、土合駅も行ってみたかったので(こちらも電車で通り過ぎたことはあるが、乗り降りしたのは初めてだ)、新幹線を含めた電車で移動した。

駐車場は、無料のかなり広いものがあり、ガラガラだった。
どうやら、谷川岳は、紅葉シーズンが最も混雑するらしい。夏はそれほどでもないようだ。


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土合駅で下車。


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階段を登っていく。

始発で家を出て、土合駅を出発したのは9時ちょっと前。


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西黒尾根の登山口。

ロープウェイは使わずに、西黒尾根を上っていく。


暑くてたまらない

まったく涼しくない。

そもそも谷川岳は、標高はそれほど高くない。
山頂でも1,963mしかない。
土合が663mでしかない。
下界と気温は大して変わらない。

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西黒尾根は、「日本三大急坂」の一つとされているらしい。

急坂と言っても、たかがしれているのだが、気温も湿度も高く、全身から汗が吹き出てくる。

モンベルのトレッキングパンツの下には、ファイントラックの撥水メッシュを履いているのだが、汗が染み出してきて気持ち悪いことこの上ない。
まあ、一泊二日の行程なのでどうにか我慢できるけど。


ヒル被害には遭わず

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ヒルがいそうなトレイル。

大きな石を乗り越えていく。

ちょっと休憩していたら、にゅるにゅると何か気持ち悪い動きをしたものが、石の下に潜り込んでいくのが見えた。
多分アレがヒルだろう。
実は実物をしっかりと見たことはないんだけど。
やはり、いないわけではないようだ。

できるだけ休憩をせずに行動し続けることを心がけた。


今回は、幸いなことに、下山するまで一度もヒル害には遭わなかった。


谷川岳山頂へ

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ラクダの背。

文字通り、といったところ。


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ほんの少しだが、鎖場、岩場もある。


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そして、谷川岳山頂へ。
13:30。

圧倒的多数の人達は、ロープウェイで登ってくる。
ほとんど普段着のような軽装の人も多い。

西黒尾根の上りそのものは別にキツイとは思わなかったが、汗だくになったのは気持ち悪くてキツイ。ロープウェイを使っても良かったな。


谷川岳を過ぎると、途端に人気が少なくなる

谷川岳まではちらほら人とすれ違うのだが、ここを過ぎたら、ほとんど人を見かけなくなる。

時間もそれほど早くはないし。


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一ノ倉岳避難小屋


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稜線を越えていく。


蓬ヒュッテへ

宿泊地である蓬ヒュッテに17時、到着。


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まだこの季節は日没までは間があるが、到着時刻としては遅い方だろう。やはりロープウェイを使えばよかったな。

ガスが出てきて、視界が効かない。

小屋の中を覗いてみるが、誰もいない!
宿泊者はいないし、テン場にももちろん誰もいないし、そもそも管理人もいない!

さすがに平日とはいえ夏山シーズンだし、管理者は常駐しているだろうし、小屋の中は宿泊者でぎっしりだろう、と予想していた。
さすがに一人ぼっちになるとは思いもしなかった。

ビールを買いたかったところだけど、止むをえない。


水場は、歩いて10分くらいのところにある。
雨がしばらく降っていないが、水場が枯れていることはなかった。


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アルファ米のかやくご飯、インスタントかに汁、ウインナーなどの夕ご飯。


夜中は風が強くて何度も目を覚ます

ビールは買えなかったが、バーボンを持ってきた。
テントに潜り込んでちびちびやる。

日没後も空は明るく、ノートや地図の文字が見えるほど。

ガスが濃くなってきて、まだ夜露が降る時間帯でもないのに、草木の表面がしっとり湿るほど。


稜線上で、遮るものがないテン場なので、風が吹かないといいな、と思っていたが、案の定、夜が深くなると風が強くなり、何度も目を覚ました。

寒くなることはなく、せっかく持ってきたダウンジャケットは袖を通すことはなく、ダウンシュラフもお腹にかけるくらいだった。


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テン場は、きれいに整地されており、草を刈ってあったが、稜線上なので、風は強い。


2日目はドピーカン

夜中に苦しめられた風も、朝方にはいつの間にかおさまっていて、熟睡していたようだ。

05:15目を覚ます。


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雲海に浮かぶ、山頂?
富士山かとも思うが、明らかに方向が違う。
どこの山だろう?


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これだけ晴れると気分がいい。

ご飯をたべ、撤収し、06:30出発だ。


クマザサの夜露で靴から腿あたりまでびっしょり

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しばらくはクマザサ帯だ。
夜露でびっしょり濡れている。

熊笹は、腰までの高さがある。
トレイルは細く、下半身に熊笹がまとわりついてくる。

靴は、中まですっかりびっしょり。
ズボンも、腿あたりの高さまでびっしょりだ。

これでは、たとえ下半身カッパとスパッツを履いていたとしてもだめだろう。


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クマザサ帯をかき分けて進む。


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ちょっと前に刈り込んで整備したようで、幅広いトレールが出来ている箇所もある。これはありがたい。


気持ちいい晴れ

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振り返ると、谷川岳。


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清水峠が見えてきた。

登山者とも、トレイルランナーともすれ違う。
馬蹄形縦走は、日帰りトレラン練の定番コースとされているらしい。さすがにかなり早い時間にスタートしないとキツイと思うけど。


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池塘地帯には高山植物が咲き乱れる。


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朝日岳の山頂。

昨日歩いてきた谷川岳が見える。


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笠ヶ岳避難小屋。


そして、14:30、土合駅に下山。
温泉にも入らずにそのまま帰宅した。

電車の接続は悪い。
クルマで来ていたら迷わず温泉に向かったと思うが、電車だと面倒なので省略してしまう。